Onboard Processing of Earth-origin one-way RAdio ranging signal (OPERA)

OPERA Projectは超小型探査機の地上局からの一方向電波信号を用いたナビゲーションシステムの開発プロジェクトです。同プロジェクトは、文部科学省宇宙航空科学技術推進委託費の宇宙探査基盤技術高度化プログラムの一つである“地上発の電波側距信号のオンボード処理による超小型探査機の軌道決定技術の開発”として行われています。

超小型探査機に適したオンボードナビゲーションシステムの開発

探査機が月軌道などの深宇宙へ飛行するには、正確な軌道決定が不可欠です。一般的な軌道決定方法では、深宇宙用大型アンテナを必要とし、超小型探査機にとっては運用時間の制約が厳しい。大学でも設置可能な複数の数メートル級のアンテナを使って、大学研究者が自力で超小型探査機を運用出来るようになる事を目指し、研究を行っています。具体的な研究目的は、複数の直径数メートルのアンテナから出された測距信号を探査機側で受信する技術、各信号の時間遅れとドップラーシフトを検出する技術、オンボード処理で軌道要素を推定するアルゴリズム、市販品を組み合わせた安価でCubeSatに搭載可能な測距機器の開発を実施し、月探査を行う超小型探査機に適した軌道決定技術を実現することです。

従来の軌道決定方法では、深宇宙用大型アンテナを必要とし、運用時間に制約があります。大学でも設置可能な数m級のアンテナを使って、大学研究者が自前で超小型探査機を運用できるようにします。探査機に向けて時間同期させた複数の地上局から測定信号を発信し、各局からの信号の時間遅れやドップラーシフト等からオンボードで自らの位置と速度を推定します。市販のソフトウェア無線機・コンピュータボード・超小型原子時計からなる安価で小型(10cm×10cm×4cm)な測定器機器を開発し、月近傍で5kmの位置精度を得る事を目指しています。